気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
「じゃあ、まずはランチにしましょうか。少し走ったところにおいしいイタリアンがあるんだけど、それでいい?」
凜香が問うと、透也がわずかに首を傾げた。
「俺は構いませんけど、七瀬さんっていつもこんなふうにデートを仕切るんですか?」
「え? まあね」
(だって、デートなんて久しぶりすぎてよくわかんないし)
「七瀬さんの彼氏って何も自己主張しない人?」
透也に問われて、凜香はどう答えようか少し考えてから口を開く。
「あなたが普段の私を見たいって言ったから、私は普段通りにしてるだけよ」
(それに何考えてるかわからない葛木くんのペースには巻き込まれたくないし……)
凜香はサイドブレーキを解除して、ゆっくりとアクセルを踏んだ。行き先は、姉の幼馴染みで現在は夫でもある康人に連れてきてもらったことのあるレストランだ。手頃な値段ながら雰囲気がおしゃれなのがいいのだけれど……。
(最後に行ったのは七年前かな? お姉ちゃんと康人さんの結婚が決まったあとだよね……)
凜香が問うと、透也がわずかに首を傾げた。
「俺は構いませんけど、七瀬さんっていつもこんなふうにデートを仕切るんですか?」
「え? まあね」
(だって、デートなんて久しぶりすぎてよくわかんないし)
「七瀬さんの彼氏って何も自己主張しない人?」
透也に問われて、凜香はどう答えようか少し考えてから口を開く。
「あなたが普段の私を見たいって言ったから、私は普段通りにしてるだけよ」
(それに何考えてるかわからない葛木くんのペースには巻き込まれたくないし……)
凜香はサイドブレーキを解除して、ゆっくりとアクセルを踏んだ。行き先は、姉の幼馴染みで現在は夫でもある康人に連れてきてもらったことのあるレストランだ。手頃な値段ながら雰囲気がおしゃれなのがいいのだけれど……。
(最後に行ったのは七年前かな? お姉ちゃんと康人さんの結婚が決まったあとだよね……)