気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
凜香は出口付近のお土産コーナーで限定フィギュアとTシャツを購入して会場を出た。
「次はあっちね」
凜香は言って、同時開催されている人気美少女アニメの映画公開記念イベントコーナーに向かった。
「え、マジで?」
透也がピタリと足を止めた。振り返って見ると、彼は露骨に眉を寄せている。そんな彼を見て、凜香の中にむくむくといたずら心が湧き上がってきた。
「そうよ。私とデートしたいんでしょ。さあ、行くわよ」
凜香はさっさと歩き出した。透也が一人残されまいとするかのように、あわててついてくる。イベント会場では、美少女戦士のコスチュームを身につけて写真が撮れるコーナーはもちろん、ゲームなどのできるコーナーもある。会場には女の子連れの家族のほか、妙齢の男子グループの姿もちらほら見受けられた。
凜香がお土産コーナーで夢中になって姪へのプレゼントを選んでいると、透也がそっと手を伸ばして凜香の左手を握った。
「何?」
驚いて振り返った凜香の前で、透也が困った顔で頬をかく。
「や、一人でいると、居心地悪いから……」
「次はあっちね」
凜香は言って、同時開催されている人気美少女アニメの映画公開記念イベントコーナーに向かった。
「え、マジで?」
透也がピタリと足を止めた。振り返って見ると、彼は露骨に眉を寄せている。そんな彼を見て、凜香の中にむくむくといたずら心が湧き上がってきた。
「そうよ。私とデートしたいんでしょ。さあ、行くわよ」
凜香はさっさと歩き出した。透也が一人残されまいとするかのように、あわててついてくる。イベント会場では、美少女戦士のコスチュームを身につけて写真が撮れるコーナーはもちろん、ゲームなどのできるコーナーもある。会場には女の子連れの家族のほか、妙齢の男子グループの姿もちらほら見受けられた。
凜香がお土産コーナーで夢中になって姪へのプレゼントを選んでいると、透也がそっと手を伸ばして凜香の左手を握った。
「何?」
驚いて振り返った凜香の前で、透也が困った顔で頬をかく。
「や、一人でいると、居心地悪いから……」