気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
「そんなの知らないわよ」
凜香はお土産を選ぶのに邪魔なので透也の手を振り払おうとしたが、彼は手を離してくれない。
「んーもう、仕方ないわね。これ持ってて」
凜香はお土産のフィギュアや衣装、塗り絵を透也の空いている手に持たせた。彼が嫌そうな顔をするので、意地悪く言ってみる。
「私と手をつないでそれを持つか、手を離して一人でいるか、どっちがいい?」
「どっちもいやだ」
「なっ」
姪へのお土産を放り出されるのかと思ったら、透也が右手を凜香の腰に回して引き寄せた。突然の彼の行動に驚いて、凜香の口から小さな悲鳴が漏れる。
「きゃ、何?」
「このくらいいいだろ」
至近距離にある透也の顔は、「仕返しだ」とでも言いたげに笑っていた。憂さ晴らしに成功したような、どこか子どもっぽい笑顔だ。
(ちょっとかわいいかも)
でも、そんなことを思ったなんて、彼には絶対に内緒だ。
凜香はお土産を選ぶのに邪魔なので透也の手を振り払おうとしたが、彼は手を離してくれない。
「んーもう、仕方ないわね。これ持ってて」
凜香はお土産のフィギュアや衣装、塗り絵を透也の空いている手に持たせた。彼が嫌そうな顔をするので、意地悪く言ってみる。
「私と手をつないでそれを持つか、手を離して一人でいるか、どっちがいい?」
「どっちもいやだ」
「なっ」
姪へのお土産を放り出されるのかと思ったら、透也が右手を凜香の腰に回して引き寄せた。突然の彼の行動に驚いて、凜香の口から小さな悲鳴が漏れる。
「きゃ、何?」
「このくらいいいだろ」
至近距離にある透也の顔は、「仕返しだ」とでも言いたげに笑っていた。憂さ晴らしに成功したような、どこか子どもっぽい笑顔だ。
(ちょっとかわいいかも)
でも、そんなことを思ったなんて、彼には絶対に内緒だ。