気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
「何か手伝おうか?」
「いや、いいよ。座って飲んでて」
透也は顎をしゃくって、テーブルに置いてある赤ワインのハーフボトルを示した。
「ノンアルコールカクテルの方をね」
凜香は言って、一緒に買ったノンアルコールの缶カクテルを取り上げた。
(ホントに泊まる気、ないんだな)
凜香のガードの堅さに、透也は小さく首を振った。
彼女のハートに火は点けられなくても、チキンの方はいい具合に中まで火が通った。透也はそれを白い大皿に盛り、ベビーリーフとプチトマトを彩りよく添えた。オニオンスープ、市販のフランスパンとともにダイニングテーブルに並べる。
「どうぞ」
「わあ、すごい! レストランのメニューみたい」
凜香の口調にわくわくした感じを聞き取り、透也は彼女の目を見た。切れ長の目には輝くような光が浮かんでいる。
(お世辞じゃなくて本気でほめてくれてるのか?)
仕事のできる女性にほめられて、なんだか誇らしい気持ちになってきた。
「料理は好きだからね」
「ふうん。じゃあ、細かい作業は苦手?」
「どうしてそうなるんだ?」
「だって、うちの姉は料理はすごく上手なのに、子どものおもちゃを直したりとかはぜんぜんダメなの」
「いや、いいよ。座って飲んでて」
透也は顎をしゃくって、テーブルに置いてある赤ワインのハーフボトルを示した。
「ノンアルコールカクテルの方をね」
凜香は言って、一緒に買ったノンアルコールの缶カクテルを取り上げた。
(ホントに泊まる気、ないんだな)
凜香のガードの堅さに、透也は小さく首を振った。
彼女のハートに火は点けられなくても、チキンの方はいい具合に中まで火が通った。透也はそれを白い大皿に盛り、ベビーリーフとプチトマトを彩りよく添えた。オニオンスープ、市販のフランスパンとともにダイニングテーブルに並べる。
「どうぞ」
「わあ、すごい! レストランのメニューみたい」
凜香の口調にわくわくした感じを聞き取り、透也は彼女の目を見た。切れ長の目には輝くような光が浮かんでいる。
(お世辞じゃなくて本気でほめてくれてるのか?)
仕事のできる女性にほめられて、なんだか誇らしい気持ちになってきた。
「料理は好きだからね」
「ふうん。じゃあ、細かい作業は苦手?」
「どうしてそうなるんだ?」
「だって、うちの姉は料理はすごく上手なのに、子どものおもちゃを直したりとかはぜんぜんダメなの」