気まぐれ猫系御曹司に振り回されて
透也の口調がいらだってきたので、凜香はそれ以上押し問答するのはやめて、部屋のドアを開けた。急いできたからか、本当に暑いだけか、透也が頬を紅潮させている。
「で、何?」
「入るぞ」
「あ、うん、どうぞ」
凜香は透也が入れるように一歩下がった。彼が靴を脱いで廊下に上がり、1Kの部屋で凜香と向き合う。
「凜香と一緒に蕩けに来た」
「え?」
透也が手に提げていた紙袋から白い四角い箱を取り出した。表面にはショコラ・レーヴの深紅の文字がプリントされている。
「ショコラ・レーヴの話を聞いたときはよくわからなかったんだけど、レストランでティラミスを食べてたときの凜香を思い出したら、ようやくわかったんだ。凜香を蕩かせていたやつの正体は、こいつだったんだなって」
透也がダークブラウンのリボンを解いて箱を開け、トリュフを一粒つまんだ。
「そう。体温ですぐ溶けちゃうの」
「そうみたいだな。ほら、早く目を閉じて口開けろ」
「え」
「いいから!」
「で、何?」
「入るぞ」
「あ、うん、どうぞ」
凜香は透也が入れるように一歩下がった。彼が靴を脱いで廊下に上がり、1Kの部屋で凜香と向き合う。
「凜香と一緒に蕩けに来た」
「え?」
透也が手に提げていた紙袋から白い四角い箱を取り出した。表面にはショコラ・レーヴの深紅の文字がプリントされている。
「ショコラ・レーヴの話を聞いたときはよくわからなかったんだけど、レストランでティラミスを食べてたときの凜香を思い出したら、ようやくわかったんだ。凜香を蕩かせていたやつの正体は、こいつだったんだなって」
透也がダークブラウンのリボンを解いて箱を開け、トリュフを一粒つまんだ。
「そう。体温ですぐ溶けちゃうの」
「そうみたいだな。ほら、早く目を閉じて口開けろ」
「え」
「いいから!」