貴方に私は見えていますか
「遠山」







「はっはい!!」






いきなりの呼び捨てに驚く








「足かして」






へ?







「早く」






あ、手当てしてくれるんだ、





椅子に座ってるわたし




の前にこっち向きにしゃがむ神崎



わたしの足を自分の膝にのっけて消毒をする




ドキドキで痛みなんかない




「はい、おわった」



「あ、ありがとね…ごめんなさい」



「うん、いいよ」


沈黙

沈黙

沈黙を破ったのは

神崎



「遠山さ、」


「ん?」


無言で神崎が私の眼鏡に触れる


眼鏡を取る



「神崎…?」



そしてまた無言で


おさげの三編みを取る


三編みでウェーブがかかった黒髪に


今まで隠してた美顔


この顔のせいで男にひどい目に遭わされたんだ















「かわいい」





ん?何て言ったの?小さくて聞こえなかったよ




「え?どしたの?何て言ったの?」



「なんでもない」



「眼鏡とゴム…」



「あ、わりぃ」




かえされると眼鏡をかけて三編みをした。






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