イケメン男子と清楚女子のヒ・ミ・ツ。
**遥side**


そしてあっという間に8月20日になった。


俺はなんとか宿題を全て終わらせ、両親からキャンプ行きの許可が下りた。


用意が全て終わったところで、俺は家から出る。

「行ってきまーす!」


「遥!」


「え?」


不意に母親がリビングから慌てて飛び出した。


「髪、髪!!」


「あ…」


今まで家にずっといたため、ウィッグを付けるのを忘れていたらしい。


俺は急いで部屋からウィッグを持ってきて慣れた手つきで付ける。


付け終わるのを見た母親は、


「行ってらっしゃい」


と、笑顔で見送ってくれた。
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