イケメン男子と清楚女子のヒ・ミ・ツ。
「みんな、富士山五合目に着いたぞ!」


杉下先生がそう言うと、みんなが一斉にバスから降りた。


降りた途端、俺の目の前には白い霧の世界が広がっていた。


「視界が悪いな…」


その時、俺の背後から翡翠が肩を組んできた。


「それだけ雲が近いってことだよ!

ほら遥、班長だろ? 並びに行くぞ!」

「はいはい」


ジメジメするこの空気に足取りが重くなった俺は、何とか足を前に出しながら前に進んで行った。


(こんなんで登れるのだろうか…)
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