まだ一緒にいたかった。




あたしは、指定されたところに座る。
すると、永真があたしを、優しく抱きしめた。


「……永真?」


あたしは、腰にまわされた永真の腕に、そっと手を添えた。


「……すぐ退院するから。
こんなとこ抜け出して、また紗梨とデートしたい。」


「うん、あたしもだよ。
早く良くなってね。」


「あぁ。」



< 194 / 429 >

この作品をシェア

pagetop