まだ一緒にいたかった。
story 9
それから数日。
永真も退院し、夏休みも最終日になった。
今日は、アラン様のことに終止符を打とうと、家に、
お父様、アラン様、永真を呼んだ。
「話とはなんだ、紗梨。」
『婚約の話を、破棄していただきたく思います。』
アラン様のためにも、フランス語で話す。
『何回も言わせるな。
それは、もう不可能なことだ。』
『その言葉、そのままお返し致します。』