まだ一緒にいたかった。




「……いっぱい人いるね。」


神社は、たくさんの人で賑わっていた。


「ああ。とりあえず、並ぶか。」


「うん。」


列の最後に並び、二人で順番を待つ。
数十分して、あたしたちの番がくる。

二人で一緒に鐘を鳴らし、手を合わせて願い事をする。


“永真が少しでも長く、元気でいられますように”
“永真とたくさんの思い出ができますように”

“永真と、ずっと一緒にいられますように”


……いっぱいお願いをした。
叶うはずもないお願いを。



< 335 / 429 >

この作品をシェア

pagetop