まだ一緒にいたかった。




「違う。
心配かけたくないの、永真には。」


永真の腕から離れて、藍那にそういった。


「ふんっ。キレイごと言っちゃって。
バッカじゃないの?」


「キレイごとに聞こえるなら、別にそれでいい。
でもその汚れた心で、永真に近づかないで。」


「なっ!わ、わかったよ!
頼まれても、もう近づかないし!」


そういって、逃げるようにさっていく藍那。



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