まだ一緒にいたかった。




「……永真、今までありがとう。
……ゆっくり休んでね。」


あたしは、永真がつけている酸素マスクをとって、唇にそっとキスをした。

いつもみたいに、熱をおびてない唇。
その唇に、あたしは永真の死を、現実を、つきつけられた。

あたしは涙を流して、しばらく永真を抱きしめていた。



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