まだ一緒にいたかった。




兄の方の怜遠は、なかなか靴が履けない妹の永愛を急かしている。


「よしっ!できた!
怜遠、永愛、行こうか。」


「「うんっ!」」


「あっ、お父さんに、行ってきますって言わなきゃ〜。」


せっかく履いた靴を脱いで、座敷へむかう永愛。


「あっ!僕も!」


怜遠もあとに続いた。

怜遠と永愛は並んで、座敷に飾ってある永真の写真に“行ってきます”っていっている。



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