禁断の恋~ただ愛されたかった~
無我夢中で走ってたどり着いた先は屋上。

『莉緒くん。』

直で見るとやっぱしつらい。

ハァー。こんな自分が嫌になる。

私は屋上のフェンスをこえる。

________死ねば楽になるのかな?

こんな寂しい生活も、莉緒くんから避けられることも全部全部忘れたいの。

いつからだろう。こんなにも苦しくなったのは。

寂しく思うのは。愛してほしいと思うのは。

___________私、なんで生きてるんだっけ?

生きてても楽しくない。

もう、何が楽しいかすらも忘れてしまった。

うんん。おいてきてしまった。

8歳の私に。

あれは一瞬の幻だった。

夢だったんだ。過去には戻れない。それでもあのときに戻りたいと思ってしまう。


私の心はもうボロボロだ。

ほんの少しさわっただけで壊れてしまう。

いや、ほんとはもう壊れているかもしれない。

そんなことすらわからない。

莉緒くん。私の何が悪かったの?

悪いとこはちゃんと直すから。

また、笑ってよ。あの頃の莉緒くんに戻ってよ。

もう笑いかけてくれないの?私はただあなたに笑ってほしいだけ。

お願い。笑ってよ。

私って、こんなにも弱かったんだ。





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