禁断の恋~ただ愛されたかった~
『ハァ、ハァ、ハァ__。』

ひたすら走った。ただひたすらに。

溢れだす涙が止まらない。

もう、わけわかんないよ。莉緒くん貴方は何を考えているの?

教えてよ。

ハァー。とりあえず家に帰ろう。

家に帰ろうとしたら、珍しくままとぱぱがいた。

私は、二人の所にいこうと思って部屋に行くと、

「貴方と結婚なんてしなければよかった!」

「それはこっちの台詞だ。お前と仲良くするなんて虫酸が走る」

え?目の前の光景に唖然とする。

ままとぱぱが喧嘩?疲れ過ぎて私の幻覚だよね?

あんなに仲良しのままとぱぱが喧嘩なんて。

「仕事があるからいくわ。」

「仕事とかよくゆうな。男の所の癖に。」

「貴方だって、昨日まで主張とか言ってて愛人の所にいってたじゃない。」

嫌だ。嫌だ。聞きたくない。こんな会話。

そうだ、これはきっと何かの演技だよ。

『まま、ぱぱ。何喧嘩の芝居の練習でもしてるの?』

お願い。嘘だと言って。芝居の練習だって言ってよ。

「お前には関係ない。てか、なんで家にいるんだよ。学校はどうしたんだ。これだから、何もできないんだよ。」

ぱぱの言葉ひとつひとつが胸に刺さる。

こんなに冷たい表情も言葉も聞いたことない。

何かの夢。夢だと言ってよ。


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