恐怖メール
救急隊員が、はーの脈を測って、首を横に振りました。

ざわ……とざわつき始めた校舎は、




   あの人の、思い通りでした。








   私は、携帯を取り出し、兄の電話番号にかけました。

今まで出なかった兄が、出ました。




   「見たか? ヒナ。俺の力」


そう、笑って話しているような口調に、私はイラッときてしまいました。



 「はーが、はーが何をしたっていうの!? はーは、メールなんて趣味じゃなかった!! 私の唯一の親友だった!!……はーを……返してくれなきゃ、いくらお兄ちゃんでも、許せない!! 」


私はそう言って、電話を切った。
8ヶ月前 No.33 
ゆりあ @yuria0530☆3jyN5yNBwVI6 ★u2I5plrcNt_mgE


 私は、警察にお兄ちゃんのことを話しました。


  全部、全部。家出したいきさつも、全て。



警察は、ただ頷いて私の話を聞いているだけでした。


  *




 ついに、お兄ちゃんは逮捕されました。



お兄ちゃんの部屋から、催眠術の本や、睡眠薬、呪いの本が見つかったそうです。






   でも、これだけでは、「ピエロ」は屈しませんでした。
< 58 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop