【死選】
 2.警察官

警察といえば、自分の身をていしてでも、市民を守る職種である
通常は


私は、ある警察官の殺害を依頼された訳であるが
この警察官、無実の市民を逮捕した


そして、度重なる強引な取り調べにより、その無実の市民は自殺してしまったのである


木に結わいたロープで首を吊ったのである
さぞかし無念であったろう


依頼者は、その家族
自殺した息子の恨みを晴らして欲しいと熱望した


無実の人を自殺に追い込んでおいても
警察は、業務は適正であったとして一切謝罪しない


後で、本当の犯人が捕まり、息子の無実が確証されたにもかかわらず
警察は、取り調べの内容すら公開しない


私は怒りを覚えた
人を死に追い込んでおいて、自分はのうのうと生きているこの警察官に


私は依頼を受け、次の日から、この警察官の死を待ちあびた


彼の死に方は、言わずとも分かるであろう

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