雨上がりの空に。



拓海の後に、続いて階段を下りた。


「あら。似合うじゃない、浅菜」

「でしょ?」


私はクスッと笑った。


「馬子にも衣装……」

「たーくーみー。あんたって本当に可愛くないなぁ」


拓海はシレッとした顔でパンを食べた。


「お母さーん!私はカレー」

「朝からカレーって女じゃない」


拓海はボソッと漏らした。


「はいはい!パンを朝食べる拓海は軟弱者だね。男じゃない」

「うるさいよ。ゴリラ」
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