終わりが欲しかったんだ、ずっと。
確かにあたしには幼馴染がいる。
引っ越してきてから家族ぐるみの付き合いもある耕平。
確かにそういう奴がいる、それは確か。
でもそれが何?
どうしていつも別れの理由に耕平が出てくるの?
『耕平はあたしの付き合いに関係ないと思うけど?』
あたしの言葉に三橋君はフッて力なく笑う。
『茉里さ、じゃ、聞くけど。
俺と付き合ってて、耕平との時間より俺と過ごす時間の方を優先させようと思ったことある?』
耕平との時間?
耕平との時間より三橋君との時間を優先?
三橋君は一体、何を言ってるんだろう?
…ううん、そんなことを聞いて何が知りたいんだろう?
『一度だって、俺を優先してくれたことある?』
『…………………………………』
三橋君が何を考えてこんなことを言っているのか分からないから、どう答えればいいか分からなくて、あたしはただ黙ってしまうー…
『もし茉里が俺を優先してくれたことがあるなら即答できたはずでしょ?
でも茉里は即答、いや答えることも出来なかった、それが茉里の答えだよ…』