終わりが欲しかったんだ、ずっと。
『ね…耕平?
耕平ってなんだかんだ言ってあたしのこと、よく分かってるじゃん…?』
あたしは雑誌を適当にペラペラと捲る耕平に声をかける。
『幼馴染、いや腐れ縁だからなー』
『じゃ、教えて?』
あたしの言葉に耕平は雑誌を捲る手を止めて、そしてあたしの顔を見つめる。
『いつも別れる時に、言われることがあるの…』
『なんて?』
『あたしに合う男は別にいるって…』
あたしの言葉に耕平はまたもや雑誌に視線を移す。
『へー、そんで?』
『そんでって…?』
『茉里はそいつのこと、どう想ってんの?』
『……へ……?』
どう…って。
耕平のことは幼馴染、ずっとそう思ってきたから、うん、ただの幼馴染…
『茉里はそいつのこと、異性として意識したことないの?』
耕平を異性ー…
耕平を異性としてー…