終わりが欲しかったんだ、ずっと。
『……分かんない』
『なんで?』
『だって……そういう風に、異性として考えたことないんだもん……』
あたしがそう言うと、耕平は雑誌を閉じ、そして乱暴に床に置いた。
雑誌が置かれた際に発せられた音にビクッてなった。
そして耕平はユックリと、でも確実にあたしの隣までやってきて、静かにあたしの隣に腰かけた。
『ずっと、ただの幼馴染、そう思ってたから?』
え……
あたし、“別にいる”としか言ってないよ?
なんで…
『俺は茉里のこと、幼馴染だなんて思ったことないんだけど?』
『……え?』
突然の耕平の言葉に、あたしの頭が真っ白になる。
“茉里のこと、幼馴染だなんて思ったことないんだけど”そう、言った…?
あたしは耕平が言った、その言葉の意味を考えて…
の、瞬間ー…
耕平の顔がユックリとあたしの顔に近づいていて、優しくあたしにキスをしたー…
キスの時の、あの近さ…
耕平の顔がドアップで見えて、こんなに近くで耕平を見るのは初めてだ。
今までこうやって耕平の部屋で過ごすことなんて、たっくさんあったはずなのに。