「さよなら」って言って?
話は少し落ち着いて、星野さんと渡部は星野さんの病室に戻った。
「お前、好きだろ。あの女の子の事。」
「はぁ!?」
俺はビックリした。もちろん楓が言っていることはあっている。
こんな一瞬見ただけで分かるなんて・・・。
「好きなら、告るんだろ?女から言わせる気か?」
「いや・・・・それは・・・。」
俺は否定が出来ずに戸惑っていた。
「俺は両想いだと思うぞ。一か八か試してみろよ。」
「・・・・。」
俺は頭の中で混乱していて、何も言えなかった。
「じゃあ、俺試合行ってくる。時間やべぇーし、・・・頑張れよ。」
楓は俺の肩を叩いて病室から出て行った。
「・・・・おう・・。」
俺は時間が経ってから、小声で返事した。
もう、今日しかない。
今日言わなかったら、会う事も無いかもしれない。
俺は意思を固めた。