「さよなら」って言って?

気持ち・・・。

 【ささらsaid】


決意は決めた。

「真面目な話・・・。」

「うん・・・。」

私は真剣に話した。

理沙も真面目に聞いてくれた。



「サッカーの試合が終わったら。もう、悠馬君と会わない。」

「え?」

それはビックリするだろう。

付き合ってすぐの別れだから。


「ホントにいいの?!やっと結ばれたんだよ?」

「いいの。私はやっぱり悠馬君には幸せになって欲しい。」

「でも・・・・。」

理沙は凄く悲しんでくれた。
・・・でも。

「ねぇ。理沙?」

「ん?」

「理沙、悠馬君のこと好きでしょ?」

すぐ分かった。
理沙が悠馬君のこと好きだって。
理沙は好きな人の前だと、さらに強気で男っぽくなるから。


「え・・・?」

「そりゃぁ、気づくよ・・・。」

「それで、ささらは・・・?」

「別れるよ?私だけ幸せになってどうするの?」

「・・・・。」

「理沙には、幸せになって欲しい。」


 こんな病人よりも、ずっと近くにいる人が良い。


 悠馬君にも、理沙にもそれぞれ幸せになって欲しい。
 それが私の“願い”。
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