俺、兄貴になりました②
駿介は幼稚園の頃からずっと一緒にいるやつで、俺の家のことも知ってる。
けど、話していないことがひとつだけあったりする。
「駿介くん、うちの長男を忘れないでくださいよ」
「は?長男って恋さんと蒼さんだろ?」
意味がわからないと顔をしかめる駿介。
「残念。違うんだな、これが」
「は?何言って…」
「俺ん家の長男、久遠翔輝っつーの」
ニヤリと笑った俺に対して、駿介の顔はポカーンとしている。