俺、兄貴になりました②



そのあと順番に見て回って、次にやってきたのはペンギンコーナー。



あ、あの2匹のペンギン、サッカーバカの双子に似てる。


あの興味なさそうに立ってるところとか。


って、なんで俺こんなとこに来てまで兄弟のこと考えてんだろ。



「慶くん、次イルカショーみたい!」


「よし、行くか!」




2人でイルカショーを見て、飛び跳ねてきた水で濡れた。



「冷たーいっ」



そう言いながら笑う彼女はやっぱり眩しくて。



誰にも取られたくない、と本気で思った。



楽しい時間はあっという間に過ぎて行き、水族館の中を一通り見終わった後外に出る。




「慶くん、今日はありがとう。すごく楽しかった」



ニコッと笑う彼女。


ダメだ。

やっぱり手放したくない。



このまま一緒にいたい。



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