俺、兄貴になりました②
そこには目を見開いて固まったままの愛美ちゃんが…!!
「愛美ちゃん!しっかりして!」
ゆさゆさと肩を揺らす。
「け、慶くん…。あれって、久遠翔輝さん?」
「あ、うん」
「あの双子は、あの恋くんと蒼くんで……隣にいる双子は雷選手と煌選手…?」
「そ、そうだよ」
「あの人達って……」
「えと、俺の兄貴なんだ」
兄貴だと答えた瞬間、愛美ちゃんは力が抜けたようにヒューと後ろに倒れていく。
それを間一髪で支えたのだけれど。
「あ、愛美ちゃーん!!」
彼女がしばらく気を失ってしまったのは、言うまでもない。
兄のせいで波乱が続きそうな、俺の恋愛事情。