俺、兄貴になりました②
小さな子供が遠慮するほど、この家は真っ暗だった。
これから先、日が当たることはないと、兄弟全員が諦めてた。
けど、俺は願ったよ。
毎日子供みたいに星を見上げては願ったんだ。
どうかこの家に日が当たりますように。
真っ暗な場所から連れ出してくれる光が現れますように。
みんなの本当の笑顔が見られる日が来るように。
何度、叶わない願いをしては悲しんだだろう。
何度、涙を流しただろう。
誰か、こんな可哀想な俺たちに気づいてよ。
助けてよ。
もう、こんな暗闇にいたくないんだ。