隣のあなた。
えっ?と思い、横を見ると敦司さん
「大丈夫、俺がいるから」
ショッピングモールからホテルまで
歩いて15分くらい
もしかして走ってきたの?
敦司さんの額に汗が滲んでいた
『うん、隣にいてください』
私は扉の前で深呼吸をしドアを開けた
一歩、部屋へ入ると
「紗織!……会いたかったよ」
冴島さんは私に駆け寄り
私の腕を掴もうとした
その瞬間、フラッシュバックした
「俺の紗織に触れないでください」
冴島さんの手は敦司さんによって
止められて私に触れることはなかった。