隣のあなた。



『はーい』

私がドアを開けると
スーツ姿の男性がいた


「水島紗織様ですね」


『……はい…どちら様でしょうか?』


その男は今宮と名乗り、弁護士だという

「生前、お母様が保険に加入していましたので、保険金をお持ちいたしました」


『ほっ、保険?』

うちには、そんな余裕あるはずがない
保険に加入しているなら、私に言わないなんて……


『……本当に母が?』


今宮さんは、一枚の紙を私に渡してきた。
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