隣のあなた。
運命の人と
今、一番会いたくなかった……
私はカバンを抱きしめながら
また一歩、歩き出す。
「ちょっと、待てよ……」
敦司さんの腕が私の腕を取る
その瞬間、さっきの事が頭によぎり
『お願い、やめてっ!…お願いだから…』
そう言ってしゃがみこむ。
「悪い…大丈夫か?」
敦司さんはしゃがみこみ
私の顔を見た
「……っ。お前、どうしたんだよ?何があった?……殴られたのか?」
少し慌てながら言う敦司さんの顔は
怒っているような
けど、優しい顔だった。