恋愛ドクター“KJ”
女性の心理
飯能駅のホームで見かけた男女。それを追いかけるように、KJ、アスカ、一也の三人は電車に乗り、池袋へ着いた。
その間、二人の、あの男女の様子を観てきたアスカには、どうしてもKJの言葉が受け入れられなかった。
女性が告白するものの、フラれるというKJの説だ。
「最初にホームで二人を見かけたとき、男性は右側になって、女性は左だったよね」
KJが、アスカに確認を取るように話しだした。
「ええ、ホームに立っていたとき、最初に後ろ姿を見たときは、そうだったわね」
アスカは素直に肯定した。事実だった。
「あのとき、男性は、左手にアタッシュケイスを持っていたのを覚えているかな。まあ、覚えていないかもしれないけど、左手に持っていたんだ」
この話には、アスカは直ぐには反応できなかった。そうだった気もするが、違った気もする。
「ほら、あのとき、男性が携帯電話を取り出して掛けたよね。右手で掛けてたでしょ。
だから、間違いなく、アタッシュケイスを持っていたのは左手だよ」
「そうそう。そうだったわね。
確かにアタッシュケイスは左手だったわ」
携帯電話の話で、アスカも記憶を呼び戻せていた。
その間、二人の、あの男女の様子を観てきたアスカには、どうしてもKJの言葉が受け入れられなかった。
女性が告白するものの、フラれるというKJの説だ。
「最初にホームで二人を見かけたとき、男性は右側になって、女性は左だったよね」
KJが、アスカに確認を取るように話しだした。
「ええ、ホームに立っていたとき、最初に後ろ姿を見たときは、そうだったわね」
アスカは素直に肯定した。事実だった。
「あのとき、男性は、左手にアタッシュケイスを持っていたのを覚えているかな。まあ、覚えていないかもしれないけど、左手に持っていたんだ」
この話には、アスカは直ぐには反応できなかった。そうだった気もするが、違った気もする。
「ほら、あのとき、男性が携帯電話を取り出して掛けたよね。右手で掛けてたでしょ。
だから、間違いなく、アタッシュケイスを持っていたのは左手だよ」
「そうそう。そうだったわね。
確かにアタッシュケイスは左手だったわ」
携帯電話の話で、アスカも記憶を呼び戻せていた。