恋愛ドクター“KJ”
 「KJってさ、すごいのはジャンケンだけじゃないんだぜ。
 ホームルームとかでさ、多数決で何かを決めるときにね、KJは、自分の好きな方を勝たせられるんだよ。
 あれって超能力かもな‥‥」

 一也は、そこまで言うと、KJを追って学食を後にした。
 
 ≪超能力? はぁ~?≫

 超能力発言を嘲笑するアスカだが、もし、本当にジャンケンの勝率が97%もあって、多数決の結果を自由にコントロールできるとしたら‥‥。

 ≪KJって、なにもの?≫

 トリックがあるに違いないと信じて疑わないアスカは、昼食を済ませると、急ぎ足で教室へと戻った。

 KJの秘密を見破る自信がアスカにはあった。
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