大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。

「おじちゃん…怖かったのよ」
半べそになりながら言う美桜。
どうやら、さっきのナンパの男達が怖くて泣いてしまったらしい。

「もう大丈夫だから、心配しなくても大丈夫だよ」
アハハッと豪快に笑い美桜の頭を撫でる外国人女性。

日本語も行動も男前でカッコいい。
何だか尊敬してしまう私。

「じゃあ私は、帰るとするよ。
また会えるといいな」
そう言って行こうとする彼女。
あ、帰っちゃう…!?

「あの名前を教えて下さい。
私は、一条院…じゃなかった山城梨花です。で、こっちが娘の美桜に息子の香月」
慌てて自己紹介をした。

そうすると驚いた表情をする外国人の女性。
「えっ!?山城……梨花?」

どうして、そんなに驚いた表情をするのだろうか?
私かアイツに見覚えがあるとか?
いや、そんな訳ないか

「あの…名前に見覚えがあるんですか?」

「あ、いや…日本人の名前を久しぶりに聞いたから
驚いただけだ。じゃあな、ミス.梨花
私は、アンナ。また、会える事を祈ってるよ」
そう笑顔で言い去って行ってしまった。

行ってしまった……。
不思議な人だった。でも、とても男前で綺麗な人だった。
アンナさんか…また、会えるといいな。

そして、美桜と香月を連れてホテルに戻る事にする。
まさかアイツが言った通り変なナンパ男達に出会うなんて
知られたら怒られてしまう。
何とか隠さないと…

< 144 / 167 >

この作品をシェア

pagetop