大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。
「あ、でも…手術をしないといけないほど悪い訳じゃないの。ちょっと息切れをしたり、今みたいに咳き込む程度だから心配しないでね」
苦しそうにしながら笑顔を見せるお義母様。
無理をしていると見て分かるぐらいだ。
余計心配になってしまう。
「ばあば大丈夫…?」
美桜も心配そうに言う。
「えぇ、大丈夫よ。
心配してくれてありがとう…美桜ちゃん」
ニコッと微笑む。
そして
「この事は、直輝には、言わないでほしいの。あの子には、迷惑かけたくないから…」
そう私に言ってきた。
私は、それを聞いて何も言えなくなってしまう。
本当に言わなくていいのだろうか…?
だって、親子なのにお互いに遠慮して何も言わないのは、変だ!
こう言う時こそ甘えてもいいのではないか…?
アイツだって、病気がちの母親を見捨てるような冷たい男じゃないのは、知っている。
私に何か出来ないかしら?
夕方近くになるとアイツの妹さんである舞さんが迎えにきた。
「母がお邪魔してすみませんでした」
頭を下げてお礼を言われる。
「いえいえ。
また、いつでも遊びに来て下さい。
美桜達が喜びます」