大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。
「お義母様…」
その言葉を聞いた時…涙が溢れるぐらい切なくなった。
ほら、あんたのこと…考えている証拠じゃない。
「本当に懐かしかったわ…あの子も香月君ぐらいの時もあったのよね」
懐かしむお義母様の表情は、母親そのものだった。
アイツには、その後に電話をしておいた。
来たのは、太陽が沈みかけた夕方頃だった。
ガラッ
「おい、母さんが目を覚ましたって本当か?」
慌てて来たのだろう息を切らしていた。
「直輝…」
お義母様は、アイツの名を呼ぶ。
「おじちゃんだ~」
美桜は、アイツに駆け寄って行く。
美桜をすぐさま抱き上げるとお義母様の所に。
「大丈夫なのかよ…」
「えぇ、手術をしたお陰で大丈夫よ。
ごめんなさいね…迷惑をかけて」
申し訳なさそうに謝るお義母さん。
「謝るなよ…心配するのは、息子なんだから当然だ」
「…そうね」
そう言いながら静かに笑うお義母様を見て何だかいい雰囲気だと思った。