【完】あんな美容師に騙されない!
「はあ?期待しておいての渡さない」
「いいよ、別に。
だって、あの人に興味ある訳じゃないし。あんなボサボサ頭でしかも変人。私のタイプじゃない」
「何だ。てっきり波は興味あるのかと思ってた。高木旭のこと」
「はあ?そんな訳ないって」
私は、手を横に激しく振った。
「ふーん、じゃあ何で?
あんな悪口みたいなこと言ったの?いつもは、へぇーって返事するだけじゃん」
私は望が言ったことは正しかった。
大学から一緒の望は、私のことは何でも知っていた。
「‥‥分からない。でも分かることは絶対あの髪と顔が嫌いだったということ」
望は、こっちを向いて、ふーんと言った
。
「アタシ、電車だからこっち。きをつけて帰るんだよ」
「はーい、じゃあ、また」