【完】あんな美容師に騙されない!
「私の髪ですか?何故?」
「女性の髪しか興味ないから」
高木旭は、ニンマリと笑顔で言った。
噂は、本当だったの。
だったら、さっきの謝罪はしなくてもよろしかったのでは。
私は高木旭を見た。
高木旭は私の耳元に近づき、騙されたね、池脇波さんと耳元で言った。
高木旭は、笑っていた。
私は、悔しくなった。
何なの!昨日、私は、高木旭に騙されないって決めたのに。
もう騙されているじゃない。
これじゃダメじゃない。
私は、ため息をついた。
高木旭は、それを見て
「もっと騙されろよ」と鏡越しで言ってきた。
はあ?
お前はホストかとツッコミたくなった。
私は、感情を抑えた。
「いえ、あなたには一生騙されません」
「ふーん。今、騙されたばかりなのによくそんなこと言えるね」
高木旭は私を見下したように見てきた。