【完】あんな美容師に騙されない!
私たちは、座った。
「旭のことだけど、話してもいいかな」
倉田さんは、脚を広げて言ってきた。
「は、はい。どうぞ」
アタシは、倉田さんの目力と包容力には負けてしまい、話を聞くことにした。
「旭から女性を呼ぶのは初めてのことなんだ。いつもは、僕が直接声をかけて、土曜日に髪の手入れを行うというサービスを行ってるんだ。まあ、波ちゃんには旭は言ってないと思うけど」
倉田さんは、あははと笑顔で言った。
「あの、旭さんは、波に好意を持っているんですか?」
アタシは、聞いた。
「‥‥‥分からない。でも、好意を持っていることは間違いないよ」
倉田さんはニコと笑顔で言い、アタシに言ってきた。