【完】あんな美容師に騙されない!
「本当、倉田さんって優しいですね」
アタシは笑った。
「え?何?
僕が優しい?
僕そんな優しくないよ。
ただ、旭の恋を協力したいの。
まあ、あんなことあったからね」
倉田さんは悲しい顔をした。
「あんなことって何ですか?」
倉田さんは、悲しい顔から一変して、笑顔で答えた。
「何でもないよ。
それより、来週の日曜日僕たちと旭と波ちゃん連れてショッピング行かない?」
明るく振舞っている倉田さんだが、アタシには話せないことがあるんだと思った。
「え?ショッピングですか」
アタシは、目を丸くした。
「もしかして、予定入ってたりした?」
倉田さんは申し訳なさそうに言ってきた。
「いや、大丈夫です。アタシはいいですけど、波と高木さんはなんて言うか」