【完】あんな美容師に騙されない!




私は、子ども達が私の方を見て聞いていた。



あまりにも真剣な眼差しだったので、私は何か申し訳ないと思った。




私が話し終えると、ガラっとドアを開けてすいませんとお辞儀をして入ってきた。

子ども達は、
「あ、熊谷くん」とあちらこちらで言っている。



熊谷くんと仲良い友達は、熊谷くんが席に着く度、「また、ゲームでもしてたのか?それともあれ読んでた?」と聞いていた。




小学生のあれとは大体検討がつく。




築地先生は、熊谷くんがきちんと席が着いたら話し始めた。




「はい、熊谷くん。なぜ遅刻したんですか?」




築地先生は、熊谷くんの所へ行き、聞いた。



「‥…別になんでもないよ」



熊谷くんは、机の落書きを見ながら築地先生に言った。




「何でもないってことはないでしょ。いつも遅刻してきて。ルールは守ってと言ってるわよね」



築地先生は変なスイッチが入り、火山が噴火するかのような勢いで怒った。



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