【完】あんな美容師に騙されない!
私は、熊谷くんとの話を終えて、注文の多い料理店を読み始めた。
「前の人から読んでください。では加藤さん」
加藤さんを指名して、加藤さんは読み始めた。
注文の多い料理店を一通り読み終えたら
私は、注文の多い料理店の解説をし始めた。
すると、ある生徒が先生!と声をあげた。
「何ですか?熊谷くん」
また、熊谷くんだった。
「先生って何で、教師になったんですか?」
私は、大きい声で生徒達に言った。
「授業とは関係のないことでしょ!」
だが、生徒達は言った。
「先生の話聞いてみたいかも、全然そんな話聞いたことないし」
私ははいー?と心の中で思ったが、きちんと回答した。
「単純な理由よ。ただ、子どもと触れ合いたかっただけだよ」
生徒達は、へぇーと納得する人もいれば、私の話に興味なく、外を見ている人もいた。
私は、何か切なくなった。
本当に私の話を聞きたいのか?と疑問になった。
でも、熊谷くんは真剣に私の話を聞いてくれた。
私は、教師になった理由を生徒達にも分かりやすいように説明した。
説明が終わると、熊谷くんが私に話し掛けてきた。