獅子王とあやめ姫
あの食堂での出来事を思いだし、胸がつきりと痛む。
誤解です!私は何も…とイーリスが兵士に無罪を訴えすがりついている間に、プローティスはいつの間にか姿を消していた。
自分ははめられたのだろうか。
まさか。
いや、動揺の気配すら見せなかったプローティスの態度を考えるとそう考えるのが妥当だ。
(じゃあ、あの優しさはなんだったの……。私を殺すために、そんな……。)
「言ったじゃん、幸せにするって……。」
ぽつりと呟いても、誰もいない。
じわりと喉の奥から何かがせりあがり、目頭が熱くなる。
なんとかそれを押さえ込もうとしていると、入り口の方で重い扉が開く音がした。
誤解です!私は何も…とイーリスが兵士に無罪を訴えすがりついている間に、プローティスはいつの間にか姿を消していた。
自分ははめられたのだろうか。
まさか。
いや、動揺の気配すら見せなかったプローティスの態度を考えるとそう考えるのが妥当だ。
(じゃあ、あの優しさはなんだったの……。私を殺すために、そんな……。)
「言ったじゃん、幸せにするって……。」
ぽつりと呟いても、誰もいない。
じわりと喉の奥から何かがせりあがり、目頭が熱くなる。
なんとかそれを押さえ込もうとしていると、入り口の方で重い扉が開く音がした。