ごめん、帰らなきゃ。(完)
「......は?」
え?
自分でも、言おうと思ってなかったのに、思わず口から出た言葉。
あたし、なんて言った?
"水無月...、好きかもしれない。"
What?
What?
What?
クソ意味わかんねぇよ!!
「いやっ!! 水無月、これは本音じゃなくもない!!」
え!! これじゃ肯定しただけじゃ...。
「なんで...。好きなら、なんでそう言わなかったの?」
ふと、いつかの言葉が頭をよぎる。
"鈍感"って言う、聞き飽きたような言葉。
でも、今信じた。
今までずっと、気づかなかったのは...鈍感だから。
「どーせあたしは鈍感だから、自分の気持ちにも気づいてませんでしたよ!」
水無月はビックリしている。でも、すぐに赤くなる。
「好きだよ水無月。」
「俺も。」