君の隣
そして・・・。
風呂場・・・。
こんな所あったんだ・・・。
私は薄い、肌襦袢を着て、風呂場に入る。
すると、裸の高杉がいる。
私は、男と肌を重ねたことがない、生娘だ。
もちろん、風呂にも一緒に入った事なんてない。
緊張する・・・。
なつ「し・・・。失礼します・・・。」
声が上擦る。
私は、高杉が腰掛けている後ろにしゃがんだ。
私が手拭いを濡らして、高杉の背中を撫でるように拭いた。
高杉「はぁ・・・。お前・・・。男の背中を流したことがないのか?」
なつ「あんたに関係ないっ!」
高杉「ふっ。男を教えてやろうか?」
コイツ、今、鼻で笑った?笑ったよね!?
私は、腹が立ち、ゴシゴシ、ガシガシと思いっきり、力を込めて、高杉の背中が真っ赤になるまで擦った。
高杉「痛っ!痛ぇよ!」
なつ「腹黒い意地の悪い奴にはこの位、擦らないと、汚れなんか落ちませんのでねっ!綺麗にして差し上げてるんですっ!」
高杉「それにしても、加減を知らねぇ奴だな。もっと、優しくしろよ!男に愛想を尽かされるぞ。」
なつ「あんたに愛想を尽かされても痛くも痒くもない!他の方なら、もっと優しく出来ます!」
高杉「そんな奴がいるのか?」
なつ「あんたには関係ないっ!」
バシャとお湯をぶっかけて立ち上がる。
あ・・・。そうだ。
なつ「ねぇ、高杉。今日、塾行く?」
高杉「あぁ。今から。」
なつ「そう・・・。だったら、今日と明日、休みますって、先生に伝えて?」
高杉「何だ?どっか行くのか?」
なつ「うん。それじゃ、宜しくね?」
そう言って、風呂場を出た。