君の隣




私は、新しく奇兵隊に入った人たちの監察をしていた。




3名怪しい人がいる。




その3人を、隠密隊に入れた。




なつ「私は、隊長のなつと申します。皆さんの名前を教えて下さい。」



蒲田「俺は、蒲田吾郎。」


額に、大きな傷がある。この人・・・幕府の人間だ・・・。


前に、江戸城に忍び込んだ時に、見たことある。名前は確か、伊川・・・。下の名は、知らない。



私は、隊の子に言って調べさせた。



巻田「俺は、巻田慎之介・・・。」



この人は知ってる。会津の忍びで名前は、佐野平太・・・。




そして・・・。




篠原「篠原三郎です。」




この人は・・・。どこかで、見たことある・・・。どこだっけ?




私は、頭の中で、何人もの顔を思い浮かべる。



あ!


思い出した。




新選組、監察方の山崎丞だ・・・。




私は、この三人に水責めをする。




三人「ブハァッ!はぁ。はぁ。はぁ。」



三人は、荒い息をしている。




なつ「さぁ。幕府の情報を聞かせて貰いましょうか?」




三人は、ピクリと体を揺らす。




間者として、潜入して、敵に見つかるという事は即ち、死を意味する。



蒲田「何のことです?」




なつ「蒲田さん。江戸のお抱えの伊川さん?」




蒲田「っ!」




なつ「私は、色んな藩を駆け回り、密偵しています。あなたは、江戸城でお見かけしましたよ?伊川さん?」



蒲田「っ・・・。くそっ!」




蒲田さんはうなだれた。




私は、蒲田さんを拷問部屋へ運ばせた。





拷問担当の菊谷さんは、怖いのだ。




他の二人は、知らぬふりを決め込んでいる。




なつ「あなたが、なぜここにいるかわかる?佐野さん?あなたも、バレていますよ?」





佐野さんも引き渡す。





私は、篠原さん・・・。いや、山崎さんの前に立つ。




なつ「皆!悪いけど、篠原さんと二人にして?」




下田「え・・・。なつ隊長!危険です!」



なつ「大丈夫!」



私は、人払いをした。




なつ「お久しぶりですね。新選組の山崎さん?」




山崎「くっ!」



山崎さんは、逆さ吊りになりながら、私を睨んでいる。





なつ「ねぇ、山崎さん?近藤先生はお元気ですか?それに、土方副長に、沖田組長・・・。新選組に帰って伝言をお願いします。決着を着けるまで死なないで下さいと・・・。」




山崎「何で・・・。」



なつ「私・・・。沖田組長さんと剣が互角なんですよねー。だから、決着を着けたいんです。それに、友人の仇もまだだし・・・。首を洗って待っててと伝えてくれます?」




山崎「ぷっ。噂通り、あんた、変なおなごやな。」




なつ「どういう意味ですか?どんな噂が?」




山崎「くくくっ。おもろいおなごや。俺を、逃がした事、後悔すんで?」



なつ「ふふっ。あなたも、なかなか面白い。」



私は、山崎さんを、逃がした。




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