君の隣
私達の目論見通り、幕府軍が江戸の薩摩藩邸を襲撃。
慶応4年1月3日。鳥羽と伏見で戦が始まる。
私は、伝令係として走り回っていた。
カサッ。
なつ「ん?」
何か動いた。
ゆっくり、気配を消して近づく。
気をつけないと、自分もやられる可能性が高い。
そこにいたのは・・・。
なつ「・・・。この人・・・確か・・・。」
そうだ。この人、新選組の監察方の山崎さん・・・。
山崎さんは、お腹を撃たれて、もう虫の息だ。
普通なら敵だから、ここで、完全に息の根を止めるべきだ。
多分、このまま置いておいても、そのうち、死ぬだろう。
でも、私は、何故か見過ごせなかった。
私は、山崎さんの応急処置をした。