君の隣
そして・・・。
高杉が江戸に来た。
なつ「久しぶり。」
高杉「あぁ・・・。」
なつ「航海術の勉強なんだよね?」
高杉「航海術はもうやめる。」
なつ「え?何で?」
高杉「俺には、合わん。」
なつ「合わんってどういう事?」
高杉「合わんもんは合わん。」
どっかへ行ってしまった。
すると、船乗りの一人が
「高杉様、船酔いが酷くて・・・。しんどかったようですなぁ。」
なつ「船酔い・・・。ぷっ。あはははは!」
すると、高杉が、バタバタと走って戻って来た。
なつ「ふっ・・・船酔いで航海術やめるって・・・くくくっ。あんたはガキか!あはははは!」
ペチン!
頭を叩かれた。
なつ「痛っ!」
高杉「お前が、うるさいからだ!それに、フワフワ、ムカムカ大変だったんだぞ!」
なつ「はいはい。」
高杉「お前は、全っ然、船酔いが、どんなものか、わかってない!」
なつ「ふふふっ・・・。くくくっ。そう・・・だね・・・ぷっ。」
高杉「お前・・・。まだ、笑ってるな?笑うなっ!」
なつ「はいはい。お疲れ様!行こう!」
高杉「まだ、フラフラする。お前、荷物を持てっ!」
なつ「はぁ?何様!?まぁ、ふ・な・よ・い・して、しんどそうだし、今日だけ特別ね!」
そして、長州藩邸に行く。
なつ「高杉はここに泊まるんだよね?じゃあ、ここに荷物、置いておくね。」
高杉「お前は、どこに居るんだ?」
なつ「長家を一部屋、借りてるの。じゃあ、ごゆっくりね?あ・・・。高杉。」
高杉「ん?」
なつ「祝言・・・。挙げたんでしょ?おめでとう・・・。お幸せにね!」
高杉「っ・・・。お前には・・・っ。お前にだけは、言われたくない・・・っ。」
なつ「ねぇ、高杉。私は、高杉を政で支えたい。ううん。支えるからね!これからも宜しく!」
私は、走って、藩邸を出た。
なつ「私・・・。ちゃんと、笑えた?普通に話できたかなぁ・・・っ。ふぇ・・・。ぐずっ。」
部屋に戻り泣いた。
どれだけ、泣いただろうか・・・。