君の隣




次の日。



長州藩邸に呼ばれた。



桂「おなつちゃん・・・。尊王攘夷の水戸藩士を紹介して欲しい。」



なつ「しかし、あの人達は、脱藩浪士です。ってそこから辿るんですね?」


桂「あぁ。良いかな?」



なつ「わかりました。ただ、私の素性は・・・。あ・・・。バレてるか・・・。それでは、少しだけ時間を下さい。」





そして、7月。調べて、暗殺実行の仲間を見つけて会うことになった。



なつ「安さん!久しぶり!」



安さん「おぅ!名無し!久しぶり!」


桂・高杉「名無し?」



なつ「長州藩に迷惑がかからないように、名前も藩も黙ってました。」



桂「さすがだな!」



高杉「ずる賢いだけだ。」



なつ「何なの?」



安さん「んじゃ!改めて、名前を教えろよ。」



なつ「名前は、なつと申します。長州藩出身で・・・。」


安さん「おなごだろ?」


なつ「はい。」



安さん「やっぱりな。長州のおなごは皆、お前のようなおなごなのか?」



すると、高杉が間髪入れずに答える。




高杉「断じて違う。コイツは異例中の異例。長州のおなごは皆、おしとやかだ!」


なつ「何なの?高杉、喧嘩を売ってるの?」



高杉「お前が長州のおなごの象徴にされては恥だ!」


なつ「恥!?恥は言い過ぎでしょうが!?恥は!」



高杉「言い過ぎてなんかないわっ!だったら、もっとおしとやかになってみろ!」



なつ「あんたなんかに見せる必要が微塵もありませんっ!」


安さん「何かすまない。」



何故か、安さんが謝った。



桂「あぁ。気にしなくていい。こいつらは一緒にいたら半分以上が喧嘩だ。」



安さん「そうか・・・。」




そして・・・。




私は他の席に呼ばれる。



三人で何か色々、話しているようだ。





店を出る。




すると、高杉は不機嫌だった。



なつ「どうしたの?何かあった?」



高杉「・・・。別に・・・。」



スタスタ歩いていってしまう。





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