君の隣
先生は、自宅で幽閉をされている。
私は、先生の家まで、毎日通って講義を受けた。
夜は、いつも通り、密通など調べる情報屋をしていた。
そんなある日、先生は、松下村塾を始められた。
もちろん私は入塾した。
そこに入ってきたのは、吉田 栄太郎様、桂 小五郎様、久坂 玄瑞様など沢山の方々が入って来られた。
栄太郎様は、無口ではあったが、とても聡明なお方だ。
桂様は、穏やかな方。
久坂様は、とても優しく、率直な方だ。
そして、栄太郎様や桂様に剣を教わった。
私はいつも先生の隣に座り、講義というより、討論をしていた。
先生は講義というより、一緒に考えましょうというお方だ。
私は、ここが大好きだった。
なつ「先生、授業料を受け取って下さい!」
寅次郎「要らないよ。」
寺子屋だって、お金を取るのに、先生は受け取ってくれない。
私は、いつも、妹の文様に渡す。